さ行の作家

2014年09月04日

「百年食堂」 椎名誠

相変わらずストップしたままですが、

椎名誠のは何冊か読んでるので

少し感想を。


タイトルがふるってて、気になってた1冊。

グルメにこだわることなく

文字通り百年間(ぐらい)続いている食堂に

行ってみて

話を伺って

食ってみちゃう企画。

特にうまいとか、名物があるとかではないお店の方の

戸惑った感もありーのなお話は

こちらもやや苦笑ぎみに

でも、地元に根付いてやってこれた

力強さに元気ももらったりします。

続いてるってのはやはり

続けてきた人がいるわけで

なかなかそれはすごいことなんでしょうね。

なんだかとても感動的になってきましたが

紹介する椎名さんの筆調はいつも道理で

飾り気なく面白く読めました。

sibainunohi at 21:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年07月03日

「ゴーグル男の怪」 島田荘司

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「ゴーグル男の怪」 島田荘司


ゴーグルをつけたその周りが流血して皮膚が露出している・・・

霧の中を駆け抜けるゴーグル男。

タバコ屋でおこった老婆の殺人事件、現場に残されたイエローのラインが入った五千円札。

怪奇的な話?かと思いきや

性的虐待、臨界事故と思わぬ方角へ

タバコ屋のおばあちゃんの殺人事件の話がどこへ行くのかと思いましたが

もちろん最後にはビシッと解決。

伏線的な臨界事故の話が、非常にわかりやすくて

原発とくにMOX燃料、高速増殖炉の恐ろしさ知りました。

東海村の臨界事故の話がまんま使われてますが

これ、実際にあったことなんですよね・・・。

NHKで放送されたドラマに書き下ろした話をまとめたものらしいんですが

どんな感じになってたのかそれも観たかったです。

名探偵がいずとも島田荘司は面白いです。


以下、ネタバレあります。







とっても興味深かったゴーグル男の独白が実はストーリーから浮いてるような気がいます。

そのおかげで実際の犯人の内面はほとんど触れられてなくて

ペラッとした性悪女の印象だけが残ります。

そもそも、この臨界事故の部分が加筆らしく

「ゴーグル男」の神秘性というか深みは強調されましたが

殺人事件の方が置いてきぼりの感じも。

といっても、犯人の殺害動機とかのトリックとか面白かったんですけどね。





sibainunohi at 21:26|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年03月21日

「スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン」 小路幸也

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「スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン」 小路幸也


シリーズ第3弾。

堀田家の全貌(家の間取り図)公開です。
(表紙と裏表紙の見返しで)

毎回、サチさんが説明してくれるんでぼんやりとは想像してたんですが

図になるとわかりやすいね。

そして、どんどん増える家族に生じる住宅事情が痛いほどわかったりして。

でも、最後にうまい事解決するんだけれども。


さて、今回は我南人のスキャンダルで

ちょっと印籠ものの

強引解決じゃないかな~っと思ったりもしました。やりすぎだと。

ただ、そのために我南人の放り出したものの大きさに驚かされ、結局納得しましたが。


そして、「東京バンドワゴン」が古本屋だなーと思いだすエピソード

京都、六波羅探書主催の会合でのすずみさんの啖呵とか

かっこよくてよかったですね。




  

sibainunohi at 14:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年03月17日

シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン

she loves you

「シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン」 小路幸也


東京バンドワゴンシリーズ第2弾。

堀田家も堀田家にかかわる人にもいろいろとあるもので

人数が多いだけに

掘りだされてくる(?)問題がありますね~。

(またまた人数がふえますし)


今回おもしろかったのは

「古本古箪笥の中身は拾い物」という言葉。

私が古本を買う時に挟まってる「しおり」が楽しみなんですが

そもそも売る側は、持ち込まれたときにぬいちゃうことが多いのかな?

どんどん増える家族があの古い家でどうやって暮らすのかなーというのも

これからの楽しみ。



   

sibainunohi at 15:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2013年02月28日

「東京バンドワゴン」 小路幸也

tokyobandwagon

「東京バンドワゴン」 小路幸也


バンドの話~?と思って読んだら

下町にある古本屋&カフェを営む大家族の話でした。

タイトルは舞台の堀田家である古本屋の屋号。

お祖父さんである勘一、息子の我南人、その子供の藍子、紺、青。

そして、藍子の娘の花陽、紺の奥さん亜美と息子の研人

それから、死んじゃってるけど物語の語り手、祖母(勘一の妻)のサチ

という大所帯。(途中から青のお嫁さんになるすずみも合流)

彼らがご近所の小さな事件に巻き込まれたり

首突っ込んだりして解決していくストーリー。

そして、堀田家もずいぶん色とりどりの家族なので
(バンドマンの父、シングルマザー、愛人の子、駆け落ち同然で来てくれた嫁など)

そういう事情も明らかになっていきます。

下町の懐かしさもあり、あったかい雰囲気満載ですが

語り手のサチばあさんっている?

と思うのは私だけかな。
(死んだ祖母と話せる孫とかの能力もこれからもっと発揮される?)

冒頭の説明くささが鼻についただけかもしれませんが。


ちょっとした事件もハートウォーミングなので

昔のドラマみたいです。

古本屋というだけで興味があるので
(最近では「ビブリア古書店の事件手帖」みたいな)

古書関係の話は面白い。

すでにシリーズ7冊でてるので、どんどん読んでみようと思います。
(家族もどんどん増えるんだろうね)


   

sibainunohi at 17:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)